Vol.1 忘れ物

脳科学者 篠原菊紀先生の解説 SD攻略法

SD(小学生男子)はひとつのことしか頭にない!

男性と女性の脳には、違いがあることがわかっています。たとえば、男性では左脳と右脳、それぞれの中の部位が連動して働くのに対し、女性は左脳の部位と右脳の部位を連動して使う傾向があります。また、男性は目的の絞り込みに関係する脳部位が女性より大きく、女性は記憶に関係する脳部位が男性より大きいことも知られています。

こうした男女の脳の違いから、女性は右脳と左脳を連動し、記憶力もフル活用して「○○しながら、△×も行う」といった同時並行的な作業が得意であるという傾向が見られ、男性は脳を局所的に使い、ひとつのことにのめり込んだ専門的な作業が得意であるといった傾向が見られるという違いが生まれるのではないかと推測されます。

進化史的に見れば、太古の時代、男性は見つけた獲物をひたすら追い続けて捕らえて持ち帰るのが、子孫を残す上で不可欠なことでした。一方で、女性は子守をしながら、木の実などの採集を行うなど、同時に複数の作業をこなすことが重要でした。その脳に刻まれた記憶が脈々と受け継がれ、現在の男女の脳の仕組みの違いにつながっているのかもしれませんね。

こうした脳の働きからわかるように、SD(小学生男子)たるもの、大体いつもひとつの目的だけで頭がいっぱい。宿題を忘れたことに気がつけば、「宿題をやる」という目的で頭がいっぱい。あわててやって目的は達成! すぐに「さあ、学校に行かなきゃ」と次の目的で頭がいっぱいになって、【あるある1】のように、せっかくやった宿題を忘れるなんてことも起こりえます。

「忘れ物」を阻止するために、お母さんがあらかじめドアの前に持ち物を置いて、ちゃんとSD(小学生男子)に確認したとしても、ふと「学校で○○と遊ぼう」と思ってしまえば、そのことで頭がいっぱいに。せっかく用意した持ち物は視界から消え、【あるある2】のように平然とまたいで行ってしまいます。帰りの会で早くも放課後に思いが飛べば、連絡帳を書くことすら忘れる【あるある3】なんてことも日常茶飯事。

このような男性脳の特徴は、じつは思春期以降によりはっきりしてきます。ですから、息子より大人の「夫」のほうが当てはまる可能性が高いと思いますよ。とはいえ、そこはそれなりに人生経験を重ねた「大人」ですから、脳の癖をある程度抑える技術を身につけていて(「そんなことない!」という声も聞こえてきそうですが……)、息子より多少はマシ?

話が逸れてしまいましたが、SD(小学生男子)は、自分の脳の癖とつき合う技術を身につけていかなければ、思春期以降にもっとひどいことになりかねません。ある程度の「しつけ」は必要。ただし、男の子の場合、その技術を身につけさせるためには、内心ばからしいと思うほど大げさに、何度も何度もほめまくる必要があります。というのは、男の子は、自分が「いい感じだな~」と思っている状態を相手に大事にしてもらうと、ふたりの関係がうまくいっている(「母さん大好き!」)と感じやすく、逆に、その状態を邪魔されると、関係がうまくいってない(「母さんなんて大嫌い!」)と評価しがちだということがわかっているからです。

音読の宿題を忘れて残念…と思っていても、「帽子を忘れず、ちゃんとかぶっていったよね。すごい、えらい!」と、忘れずにやった行動をほめちぎりましょう。忘れ物をしないようにやった息子の行動を根気よくほめ、「忘れ物チェックをすると大好きなお母さんにほめられる」=「忘れ物チェックは気持ちいい!」となるようにさしむけるほかありません。

とはいえ、いつか「やれやれ、やっと忘れ物が減ってきたな」と思っても、また悪い癖が簡単に戻ってしまうのも男の子ならでは。そのときは、「あーあ、しょうがないなぁ」と思って、末永く、温かく見守ってくださいね。

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