【部下力で仕事好転】

メモは相手のためにとる(1)

 ほとんどの人は、メモは「自分が忘れないために取るものだ」と思っています。
もちろんメモは自分のために取りますが、それはメモを取る目的の半分で、
残りの半分は、相手のためなのです。

 あなたは「どうして相手のためにメモを取る必要があるのか」
と疑問に思うかもしれません。

しかし、ミーティング中にあなたがメモを取ると
「あの人は私の話をよく聞いている」とあなたを好意的に思い、
メモを取らないと
「あいつは人の話を真面目に聞いていない」
と否定的に思ってしまう上司、クライアント、偉い人たちはたくさんいるのです。

私自身もセミナー講師として壇上で話をしているとき、
話を熱心にメモしている参加者を目にすると

「彼は私の話を真面目に聞いている」と思いますし、
メモをしている人がほとんどいないときは
「今日の参加者はあまり意欲がない」
と思ってしまいます。

アクビをする人を3人でも見つけると、心からがっかりして、話をする意欲をそがれてしまいます。

5~6年前に米国の著名な学者A教授に、政治家のBさんを紹介したときのことです。
将来有望な若手政治家Bsannkara
「A先生との意見交換の場を設けてもらいたい」
と頼まれ、アレンジしたディナーでした。
私はたまたま別件で同席できませんでした。
翌日、A教授に「ディナーはどうでしたか」とあいさつ代わりに聞いてみたのです。

A教授は、
「Bさんは優秀な政治家だと思います。しかし、私の話をよく聞いてくれたかどうかは分からなかった。
 私が貴重なアドバイスをしていてもうなずくだけで一度もメモを取らなかったのです。
これにはちょっと驚きました。
 私は何十年も日本の政治家にアドバイスをしてきていますが、元総理のC氏のような立派な方でも、私の話を聞くときにはメモをとります。
 ところが、Bさんは一度もメモを取らなかったのです」と、私の想定外の返事が返ってきたのです。
 
 この日以来、私はA教授に会うときには、必ずメモを取るようにしていますし、もちろんBさんにも
「今後、お話を聞くときには、相手のためにもメモを取るようにしてください」
と助言しました。

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藤原美喜子

金融評論家、グローバル環境問題コンサルタント、金融審議会委員、ロンドン大学客員研究員。

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