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Sometime Atlas

第九章 『マリアの幸せ』 01

マリアのワンダフルな日々 その1

 

 

マリアがわが家に来て3年半が過ぎました。もう3年半?という感じです。鹿児島の山奥からある日突然、人間社会に降りて来て、はじめは戸惑うこともあったけれど、今では家庭犬としての役割を立派に果たしてくれています。

 

 


ボクたちはマリアの喜ぶ顔、寝顔、そして信頼のまなざしに癒やされて毎日を過ごしています。でも、マリアはわが家にきて本当に幸せなのでしょうか?聞けるものなら聞いてみたくなります。

 

  maria_negao0711.JPG

 マリアの寝顔。今では安心しきって寝ています。日中はずーっとお昼寝。うらやましいです。この写真はマリアがわが家にやってきて間もないころ。幸せかい? 

 

 

 

マリアとの日常は毎朝、2階から下りてくるとシッポを振りながら小走りに駆け寄ってくることから始まります。「おはよう」と声をかけながら身体を触ってあげると嬉しくてグルグル回りだします。けれども、たまに近づいて来ない日があります。なりを潜めている・・・という感じでしょうか。そんな時は、ほとんどの場合、いたずらをしたときなのです(うっかり、グーグー寝ているだけのときもありますが)。

 

 


そう、マリアは明け方、水をかけられたわけでもないのに、グレムリン(小鬼)になることがあります(映画、グレムリンのギズモのように)。食べ物を探し家の中をウロウロと歩き回り、薄暗い中、活動するのです。

 

 

今までいろんな想定外のいたずらをされました。まだ、マリアがわが家にやってきて半年ほどたったころ、カミサンのショートストッキングを食べたことがありました。大好きなカミサンのにおいが染みついていたからなんでしょうね。人間なら変態です。

 

 

 

そしてそのとばっちりを受けたのが娘でした。運悪くその日の夕方のお散歩担当で、いつものようにスッキリ排せつさせたはずが、お尻から何やら長いものがズルズル出てきた。そしてそれを引きずりながら気持ち悪そうに歩いている。娘は腸が出てきたのかと勘違いし大騒ぎ。だからむやみに引っ張るわけにもいかない(引っ張るにしても、相当の勇気がいる)。

 

 

 

電話をもらいあわててボクが迎えにいったんですが、獣医さんに電話したりしているうちに、どこかへ置いてきたみたいでズルズルしたものがなくなっている。つまり、腸ではなかった・・・と勝手に解釈し、家に帰ったわけです。そうしたら家ではカミサンが「洗おうとしていたショートストッキングがない」と探している。うーん、大騒ぎの原因はそれだったのか!とはじめて気づいたわけです。

 

 

 

また、それからしばらくして、廊下に置いてあった買ってきたばかりのお米の袋を喰(く)いちぎり、生米を相当量、食べてしまったこともありました。袋の下、それも裏側から喰(く)いちぎったため、パッと見には分かりません。バレたのは排泄のとき、でした・・・。

 

 

 

想定をはるかに超えたいたずらはまだまだあります。例えばカップ麺を中身だけキレイに出して食べてしまったり。そこまでのいたずらというか、技を見せられると、怒るというより感心してしまったりして・・・。

 

 

 

カミサンの革製の部屋履きもボロボロです。カミサンがマリアをお散歩に連れて行くとき、玄関で部屋履きを脱ぎ、スニーカーに履き替えるのですが、そのときがチャンス!とばかり、前足で抱えて嬉しそうにガリガリ。でも、カミサンとしてはひとつの愛情表現!?だと思っているらしく、怒ったことはありません。もうボロボロなのに、マリアのお気に入りということで、捨てたくても捨てられないみたいです。ちなみにボクの部屋履きのクロックスはかじりません。くさいのか?いや、クロスライト素材はおいしくないのかも。

 

 

 

明け方に、おなかがすいてしまっても、おなかがいっぱいになるまで食べられるものがある・・・。鹿児島の繁殖場で空腹の日々を過ごしてきたマリアにとってそれは、ささやかな幸せ、ワンダフルライフなのかも知れません。

 

 

 

そんなマリアですが、さすがに食卓テーブルの上のものには手を出しません。その点ではいい子です。が、リビングのテーブルは高さがないので狙いどころのようです。

 

 

 

最近ではこちらも用心して低い位置には食べ物を置かないよう気をつけているんですが、知恵が付いたのか、その上に置いてあるカミサンのハンドバッグからチョコレートやキャンデーを研ぎ澄まされた嗅覚(きゅうかく)で探し出し、1粒1粒、袋から出して器用に食べてしまいます。

 

 

 

もちろん、現場を目撃され押さえられたことはありません。では、どうしてバレるのか。ペッと掃き出した包み紙が散乱していることもあるわけですけど、包み紙までおいしいと食べてしまいます(バレないように?)。が、しかーし、チョコレートやキャンディーを出したとき、いっしょに出てきてしまうお財布やボールペンなどまで散乱しているんですから、バレますね。

 

 

 

 

そんないたずらをした後、マリアはさすがにまずいと思っているのか、カミサンとばったり出くわすとできるだけ距離を置いて目を合わさず、様子をうかがっています。

 

 

 

カミサンはいたずらをしてはいけないことを理解させるため、一通り低い声でしかります。すると、部屋のそと、つまり玄関ホールでお座りし、それなりの反省の態度を取ります。神妙な顔をします。目をショボショボさせます。悪いことをした、怒られている、ということを自覚しているようです。

 

 

hansei.JPG                反省のポーズ。神妙な顔をしているつもりです。カミサンの怒りが収まるのを待って、玄関でじっとしています。 

 

 

 

その後、「 ダメよ、わかった?」 と言うとマリアは許してもらったと思い満面の笑顔になり体をすり寄せて甘えてきます。いたずらは困るけれど、その態度に思わず許してしまうそうです。

 

 

 

ちなみに、グレムリンになったマリアの大好物、というか、被害に遭う可能性が極めて高いのは、カミサン専用のプロポリスキャンディーとボクの大好物でもある輸入菓子のウェルターオリジナルソフトキャラメル。どっちも安くありません。逆に、ジャンクな安いお菓子にはあまり手を出さない。なんていうことだ!

 

 

caramel.JPG           見事にパッケージを開封し、中身だけきれいに、証拠を残さずたべている。このキャラメル、おいしいです。

                                             「濡れ衣ワン」、と言っていますが、犯人は間違いなくマリアだ。

 

 

 

微妙なのは、人間用の食べ物ではなく、今、食べてはいけない、けれども自分用のフードを食べてしまったとき。つまり、旅行に出掛けるとき、前夜にフードを小分けにして、口の開いたマリア専用の旅行用大型バッグ(オシャレな迷彩柄です)に入れておくと、翌朝、まず、なくなっていますね。もう2回もやられた。怒りたいところですが、マリアがいつかは食べるものだけに、100%怒れません。その食いしん坊ぶりにもう、笑うしかないでしよう、あはは。当然、朝御飯抜きですが。以後、旅行用のフードは当日朝、出発直前に用意することにしています。

 

 

 

そうそう、自分のものと言えば、マリア専用に買ってあげた、自分のにおいが付いているはずのフカフカのタオルの縁もよく食べます。 (つづく)


 

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