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8.数字にまつわる不思議な話:フィボナッチ数列

 さて、今回のテーマは、数字です。これから、数字にまつわる不思議で、興味深い話をしましょう。
 すでに、私たちの生活の一部となっているコンピュータ。さぞ、高度な思考回路が構築されていると思われていますが、そうではありません。コンピュータの命令コードは、人間の脳のように曖昧さを表現・認識することは不得手です。では、どうなっているかといえば、二進法、つまり0と1で構築されています。単純にいえば、コンピュータの内部は、「0」=「ない」、「1」=「ある」の2つしかない世界なのです。
 以前、私の建築テーマの遷移について話した折、二重性にも触れましたが、コンピュータの内部における「0」と「1」も、また二重性の関係にあると言えるでしょう。
 この「0」と「1」に注目した数学者がいました。これから紹介するのは、イタリアの数学者、レオナルド・フィボナッチ(1170年ごろ~1250年ごろ)の著書に記された数列の話です。現在、フィボナッチは、中世でも指折りの才能を持った数学者として認知されています。
 1202年、フィボナッチは、算術に関する著書『算盤の書』を出版しました。同書は、アラビア数字をヨーロッパに初めて紹介した書物として歴史的にも価値が高く、フィボナッチの功績の一つに挙げられています。この『算盤の書』のなかで、0と1から始まる不思議な数列を紹介しています。それが、いわゆる「フィボナッチ数列」と呼ばれるものです。


 

 これがフィボナッチ数列です。
0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377......

 一見、不規則な数字の羅列のようですが、どの数字も前の2つの数字の和になっています。

 

es-golden ratio-1.jpg 

 不思議なことは、このフィボナッチ数列が、自然界のデザインに多く見られることです。たとえば、樹木の枝別れ。樹木が成長し、1本の幹から1本の枝が生まれます。その後、成長するにつれて、幹から枝が生まれると同時に先に生まれた枝も枝分かれしていきます。その様子を定点観察しますと、その数は1、2、3、5、8、13......となり、フィボナッチ数列となります。
 また、花びらの枚数。どんな花であっても、花びらの枚数はほとんどフィボナッチ数列になります。さらに植物の葉のつき方、いわゆる葉序もフィボナッチ数列になっていることが、多くの研究者によって確認されています。きっと、皆さんの回りにある自然にも、フィボナッチ数列が隠れているはずです。
es-golden ratio-10.jpg もっと言えば、フィボナッチ数列は、人間の発明品にも見ることができます。ピアノを思い浮かべてください。白鍵と黒鍵の鍵盤で構成されていますね。よく見ると、ドレミファソラシドの8鍵の白鍵の間に黒鍵が5鍵あります。白鍵と黒鍵の合計は13です。さらに、黒鍵は2鍵と3鍵に分かれて配置されています。8、5、13、2、3......いずれもフィボナッチ数列です。
 花びらや葉序など自然界のデザイン、そしてピアノの鍵盤。これらが、フィボナッチ数列と一致するのは偶然でしょうか? いや、そうではありません。
 次回は、フィボナッチ数列に隠された秘密を解き明かしたいと思います。

 

                            ◆次回更新は2月6日の予定です

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2012.01.23|00:00|GOoD DESIGN

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