世界は1つ、すべての生命は同じ意識の海から生まれる
被災地、被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
東日本大震災に見舞われた被災地や被災者の皆様の姿を見るたび心が痛み、かける言葉もありません。発生から1か月が経ちましたが、いまだ行方不明者は1万5150人(4月13日現在)に上り、約15万人以上(4月8日現在)の方が不便な避難生活を余儀なくされています。まだ被害の全貌すらつかめていない状況です。未曽有の大震災は、被災者はもとより、直接被災していない私たちをも絶望のどん底に突き落としました。1万3000人以上(4月13日現在)もの犠牲者、まるで戦禍に見舞われたかのような町、予断を許さない福島原発の状態など、聞くもの見るものすべてが悪夢としか思えません。それでも私たちは、復興復旧に向けて歩み始めなければいけません。
そんななか、世界各国から数多くの援助やエールが届いています。義援金を寄付した人のなかには、日本という国をよく知らない人もいるでしょう。それでも、「日本のために何かしたい」という気持ちに胸を打たれました。世界各国からの物心両面のサポートにより、絶望の中に希望の光を見た気がしました。そして、「やはり世界は結ばれていた」と気付かされました。
「やはり」と思ったのは、以前、20世紀が終わり21世紀になるとき、私は人類の一人ひとりが思想的に目覚めて世界が変わると予感したからです。時間にすれば、1999年から2000年の1年の違いです。ただ、世紀の変わり目の歴史的な瞬間に立ち会うことで、だれもが、無意識のうちに、知らず知らずのうちに、意識改革を起こし、より人間として精神的に成熟すると考えていました。そして、これまで世界を悩ませていた戦争や紛争、環境問題、貧富格差などが解決に向かうと期待しました。
ところが、その矢先、2001年に9・11テロ(アメリカ同時多発テロ)が起きました。人間が精神的に成熟して次のステップに進むどころか、暗黒時代に突入したような、不安と危険と悲壮感に打ちひしがれました。その悪い予感は的中し、アメリカによる復讐が始まり、それに対抗したテロが起き、ドロ沼のアフガニスタン問題や第2次湾岸戦争に突き進みました。それに呼応したのか、報道も悲惨なテロやバイオレンス、犯罪といった暗いニュースを流し続けました。残念ながら、人間の業とでも言うのでしょうか、心温まるニュースより、こうした不幸なニュースの方が一般大衆に受け入れられたのも事実です。
そんな状況で、東日本大震災が起き、被災地の悲惨な状況が報道を通じて、世界に発信されました。それと同時に、世界各国から援助の申し出や義援金の寄付、温かいエールが届けられました。このとき、私は気付かされました――2000年以降、報道によって世界はテロや戦争、紛争など暗い面ばかりが強調されていましたが、これはマイノリティーによる出来事だった、ということに。人間はテロや戦争で善意を失ったのではなく、サイレント・マジョリティとして口を閉ざしていただけだったことを――。世界観測史上4番目となる大震災により、今まで黙っていた善意のマジョリティが立ち上がりました。もちろん、未曽有の災害に見舞われたにもかかわらず、被災者の秩序正しい行動や助け合う姿が、サイレント・マジョリティの心を動かしたことは言うまでもないでしょう。このサイレント・マジョリティの行動を目の当たりにすると、「21世紀の節目には、やはり一人ひとりが無意識のうちにスピリチュアルな面で目覚めていた」と確信できます。人間は、善意、志、思いやり、愛でつながっていることをあらためて教えられました。
このブログのタイトル「GOoD DESIGN PHILOSOPHY」にも、「世界は一つ」の思いが込められています。私は、科学や哲学に興味があることから、科学や哲学に関する書物を読み、科学者や哲学者の話を聴き、宇宙や世界、人間の原理を追求してきました。そして、到達した答えの一つが、「この宇宙は物質ではなく、根底に意識の関係性があるから成り立っている」です。
たとえば、湖に石を投げると、放射線状に波紋が広がります。しかし、水が動いているのではなく、波紋の進行方向に対して水が上下するだけで、波紋は実態を伴わない「パターン」と言えます。つまり、宇宙における私たちの存在も波紋のようなもので、実態を伴わない意識の「パターン」と考えられます。
私は次のように勝手に解釈しました。
「宇宙は意識の海であり、神の手か何かは分からないが、何らかの拍子で『生命』という意識の波紋が生まれて広がっていく。そして、再び意識の海に帰っていく。それを永遠と繰り返している。だから、森羅万象は同じ意識の海から生まれたものであり、姿形は違ってもつながっている」
東日本大震災で、沈黙していたサイレント・マジョリティが声を上げたのも、DNAに同じ意識の海から生まれた記憶が組み込まれていたからではないでしょうか?
今回の大震災で、多くの貴い生命が、意識の海に帰っていきました。同じ意識の海から生まれたものとして、私たち一人ひとりには、どんな形であれ、復興復旧に努める使命があります。意識の海に帰っていった彼らの生命を無駄にしないためにも――
◆次回更新は5月2日の予定です
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