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私が設計した建物紹介003 東京倶楽部(渋谷・1992年)

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es-tokyo club-2.jpg 東京倶楽部は、東京都渋谷区の住宅街にある当初会員制ビジネス施設であり、貸室をはじめ情報、コンサルテーション、セレクタリーサービスなどを提供していました。地上3階建て、地下1階の4層構造で、1階には一般利用も可能な和風懐石レストランがあり、2階と3階はレセプション、ラウンジ、ミーティングルーム、プライベートオフィスなどとなっていました。そして、地下はオーナーのオフィスと駐車場です。


 設計では、住宅が密集する中で、「いかにエクスクルーシブ(非開放的)な空間を確保するか」がポイントでした。考察の末、フロントガラスのスクリーンをできるだけ、道路との境界線に接近させ、その奥に建物を配しました。その際、スクリーンと建物の間に生まれた領域は前庭として活用しました。スクリーンは、正面だけでなく前庭の上部にもあり、スクリーンの内側に入れば、非開放的ながら陽光が感じられる空間となっています。

 

 ガラスのスクリーンを支えるジョイントには、当時、日本国内でも数例しかないテンポイント工法を採用しました。テンポイント工法は、ヨーロッパで開発されたガラススクリーンのジョイント工法を、日本のガラスメーカーが日本向けに改良した特殊工法です。利点は、ガラスを支持する金具が特殊ヒンジボルトになっているため、ジョイントに曲げねじれのフレキシビリティーがあり、ガラスに不要な応力を伝達しないところにあります。ちなみに、テンポイント工法のもととなったジョイント工法は、バックミンスター・フラーが自然の中からヒントを得て、研究・発展させたテンセグリティー構造を応用しています。


 ガラスのスクリーンは、外から障子紙に見えるようにデザインし、当時の最先端テクノロジーと日本の伝統との融合を演出しました。非日常的なガラスのスクリーンを持っているのに、どこか日本情緒が感じられる東京倶楽部。渋谷の住宅密集地の中で、不思議な調和を醸し出しています。

 

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©鈴木エドワード建築設計事務所

2010.03.17|13:40|Architect Atlas

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